少年時代のボクは、やたらと中高年の女性にモテた。(と、思い込んでいた。)
通りがかりに挨拶しただけやのに、可愛い〜!良い子や〜!ウチの子にしたい〜!などと言われたものでした。
(今から思えば、おばちゃん達は若い男の子は誰でもカワイイ。)
なのでボクは、この道でスターなれる!と確信してしまい、福祉を学び地元の特別養護老人ホームに就職しました。めちゃくちゃ安易な動機です(笑)
順風満帆では無かった、ひだまり介護の立ち上げ
当時は元気がありあまって生意気なボク。
当然、施設からは受け入れてもらえません。
この施設でスターになるばすやったのに…。
就職して5年目ついに、自分でやる!!と、施設を飛び出し、株式会社ひだまり介護を立ち上げたのです。
ボクの思いに共感してくれた先輩を誘って、実家から歩いてすぐの民家を借り、デイサービスを始めたのですがお年寄りが全然来ないー!!
お風呂やトイレの改装に使った借金も返せないかも?
誘ったスタッフの給料も払えないかも?妻と子どもも養えないかも?しばらく頭を抱え、どんどんマイナス思考に陥りました。
地域の方々の知恵と力に助けられ
そんな時に知恵と力を貸して下さったのが、数少ない利用者のおじいちゃん、おばあちゃんたち。事業所が古民家だったこともあって、どんどん自由に動きはじめてくれたんです。
家では何もせず沈黙していたお年寄りが、続々と畑に出てくる!美味しいお昼ごはんを作ってくれる!
色んな知恵を教えてくれる!何という若返りでしょう!?
そして忘れられないのが地域の方々の後押し。
当時、うつむき加減な僕をみて、「ひだまりで一日カフェをやってみない?」と声をかけてくださって・・・
ひだまりの宣伝になるのでは?という皆さんの思いを知った時には、ハバからず男泣きにワンワンと泣いてしまいました
利用者さんや地域の方々のお陰で、徐々にひだまりを知ってもらえ、一年後には利用者さんは予定数に達しました。
ひだまりで大事にしたことは、ただ「1日を楽しむ」こと
ひだまりで大事にしたことは、ただ「1日を楽しむ」こと。どっか行こうか?雨やしゴロ寝でもするか?お昼何食べたい?楽しいこと探しの毎日です。
そうやって一緒に楽しんでくれたお年寄りの中には、ひだまりで死にたい…と言って下さって、最後の看取りをさせて頂いたこともあります。
ひだまりでは10人を看取ることができました。
ひだまりから家に帰る時、いつもバンザイバンザイ!してくれたおじいちゃんの最後は、霊柩車もバンザイバンザイ!で見送りました。
ひだまりで転倒し寝たきりになってしまわれたおばあちゃん。そのおばあちゃんが退院しひだまりに帰ってくると、なんと自分でご飯たべてる~!本当に奇跡だと思いました!やっぱり帰ってきたいと思ってくれてたんやね…
そのおばあちゃんもひだまりで看取ることができました。
詳しくは著書を出す予定なのでそちらで・・・
「この町から世界に発信」新たな夢を抱いて
ひだまりはそうして成長していき、たくさんのお年寄りが利用待ちして下さるほどになっていました。
借りていた家では手狭になり、そこで一大決心。「新築移転!」くろまめさんのスタートです!!
さらなる借金でめっきり老け込んだボクは、もうおばあちゃん達のスターになることは難しい…けっこうなオッさんです。
でも、ひだまりで学んだこと「とにかく楽しむ!」ことはボクらのモットー。
どんどん進化して広がって、この町から世界に発信していくという、新たな夢を抱いています!